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第5回アトリエ公演「マケイヌ・バー」初日  2005年10月24日(月)18時45分

今日は第5回アトリエ公演「マケイヌ・バー」の初日。ちょっと仕事片付いてなかったんだけど初日は見ときたいやね。

7時過ぎ頃到着。中に入るとステージの前面にしっかりしたカウンターが。いすが向こう側にあって、出演者がこちらを見て座る感じになっている。私は左側のソファ席に陣取る。う~ん、こちらもバーにいる雰囲気。

舞台は20年続いたバーの最後の日。武藤さん扮するオーナーが20年を振り返る。

場面は開店時、10年後、そして最後の日の3構成。その時間を行き来しながら入れ替わり立ち代りやってくる人たちのそれぞれの人生も描く。

結論から言うとなかなか面白かったです。特にオチがあるわけでもないし、大笑いする場面があるわけでもないんだけど、構成というか展開のタイミングがよくて引き込まれる感じ。それぞれの登場人物にあったであろう事件の連想のさせ方もいい伏線の張り方で想像が膨らむ。朝倉さんの芝居はやっぱり短編より長編がよいですな。

主役の武藤さんは完全に出ずっぱり。プロデューサー兼「MAKE WIN BAR」のオーナー。バーテンは実際はいないのだが、一人芝居的に話しかける。

開店の日、いろいろな人が集まる。久しぶりの根本ヤス子さんとマヤちゃんが女優。涼ちゃんが女優の卵、ゲストの春口宏彰という人が脚本家、同じくゲストの相場仁志という人がなんだろ?営業とか広報とかやってる人?そして、これもゲストの阿川麻美という人が武藤さんの元恋人。多少すったもんだはあるものの、もちろん夢が膨らむところ。

そして10年後。それぞれが成功を収め、ビッグな女優になったり涼ちゃんと春口さんの結婚があったりと盛り上がる。この頃にネオンの「W」が消えて「MAKE IN BAR」=マケイヌ・バー」なんて冗談で呼ばれ始める。

閉店のときはもちろんオーナーもだが、それぞれのメンバーもいろいろな悲哀を背負いつつ最後の集い。すっかり「マケイヌ・バー」が板についてしまったようだ。涼ちゃんは事故で怪我をして杖をついてたり、旦那の春口さんは亡くなっているらしい。でも、なんとなくそれぞれにも明日が見えるような気も。

それぞれの事件を明確にせず、いろいろなケースが考えられるところが芝居を広げているように思える。多分2,3度見るともっと面白いんじゃないかな?

最後は失意の武藤さんが、自分の人生を振り返って大切なことに気づき新たな一歩を踏み出すことを予感させるエンディングで気持ちよい。

本当は本公演用に温めていた作品だったらしいけど、バー的な雰囲気を出すにはエルスタッフスタジオの大きさはちょうどよかったかも。カウンターといえば深い霧のホテルとかあったけど、それとはまた違った視点で面白かったです。

ちなみに涼ちゃんによる挿入歌が2曲ほどあって、涼ちゃんの歌声はなかなかでした。そのうちいい歌に巡り会えるといいねえ。

10年毎に出てくる出演者がちゃんといい感じで老けていくのが素敵。特にマヤちゃん凄いと思ったね。イヤリングとか似合ってて綺麗だたのがすっかりいい感じの歳になってましたわ。

涼ちゃんも最後のシーンでは涙流してたし。私もらい泣きしやすいんですからぁ(/_;)

そしてやっぱり武藤さんの熱演が光ってました。バーテンが凄くいい味出しているかのように見える演技は素晴らしかったです。帰るとき、竹中さんを見かけてバーテン発見!とか思ったけど(笑)

最後まで見てるとなんだか「俺も歳をとったなあ」とちょっと感じてしまうところが感情が入った証拠かな?もしかしたら年配の人ほど面白く思うかもね(^^ゞ

次はたぶん水曜に行くかな?土日も見る予定です。日曜はちょっと慌しいけど(^^;

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